昨日、自坊法重寺にて、はなまつりを初開催いたしました。
はなまつりとは、お釈迦さまのお誕生日をお祝いする仏教行事です。
本来4月8日がその日なのですが、となりの築地本願寺で開催されるはなまつりと同日の7日日曜日に開催することにしました。
本堂には、桜に囲まれた誕生仏をご安置しました。
阿弥陀如来という法(真理)が歴史的人物である釈迦として誕生した構図がわかる写真ですね。
まずは、重誓偈を読経し、引き続き、法話。
お釈迦さまのお言葉「法四依」より、「義によりて、語によらざれ」をテーマにしました。
お釈迦さまが晩年にお弟子方へ伝えたお言葉に、「法四依(ほうしえ)」という四つのメッセージがあります。その一つが、「義によりて、語によらざれ」(依義不依語)です。
言葉(語)によらず、その言葉に込められた意味(義)を依りどころとしていきなさい、というお諭しです。
お釈迦さまのご生涯に関する史料は乏しいですが、お弟子や後世の人々によって、いろいろな伝承が語り継がれています。
その釈尊伝のなかには、荒唐無稽なお話も少なくありません。
しかし、そのエピソード一つ一つには、私に向けられた大切なメッセージが説かれています。
一例をあげますと、お釈迦さまが生まれてすぐに7歩歩いた、というエピソードがあります。これは、六道という6つの迷いの境界を超えていく「7」という意味が込められています。
換言すれば、あらゆるいのちは、迷いのいのちではなく、さとりに向かっていく尊いいのちなんだ、というメッセージです。
本当に7歩あるいたかどうかの真偽は、どちらでもよいのです。
宗教学者の釈徹宗先生は、次のように述べています。
現代は「死に関する情報」であふれています。しかし、その一方で「死に関する物語」はどんどん貧弱になっているのではないか
お経や仏教書には、さまざまな「死に関する物語」が説かれています。
なかには、現代人の感覚にはマッチしないエピソードや、いささか大袈裟な表現も含まれています。
とくに、お弟子方が師のご生涯を綴った伝記類には、それが顕著です。
しかし、言葉(語)だけでその真偽を判断するのではなく、そこに込められた教えや意味(義)をたずねていくところに、現代人に必要な姿勢・態度があるのではないでしょうか。
このように、一見「荒唐無稽だ」と思われる宗教的エピソードも、それが「私の人生の物語だ」とたずねていくところに、現代人が成長していくべき要素があるのでは、と思うのです。
そんなことを、お釈迦さまのお言葉「義によりて、語によらざれ」から考えさせていただきました。
さて、法話ののちは、Nayu先生によるハーバリウムペンつくり!
細かい作業が苦手なわたしでも、下手なりになんとか作れました。
ハーバリウム教室はいま注目の習い事で、人気を集めています。
自坊でも教室をおこなっていますので、ぜひご参加ください。
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はなまつりは来年も開催いたします。
参加くださった方々、激励くださった方々、有難うございました!
『築地本願寺の隣のお寺、法重寺」
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